埼玉県川口市のイタリア車専門店 ースティーレー

  • 株式会社 Stile(スティーレ)
  • 〒334-0056 埼玉県川口市峯216−1
  • TEL 048-229-2280
  • FAX 048-229-2280
  • OPEN:平日:11:00~20:00
    休日:10:00~20:00
  • 定休日:月曜日、レース・イベント日

Race Reportレースリポート

 AlfaRomeo Challenge 2018 CHAMPION CUP

 

『Battle royal』

 

**********

STiLENiA DRIVERS LINE UP

 

CHAMPION CUP

RACE A・C (ARC CHAMPION CUP)

[SR]No.11 上松淳一 No.39 西澤嗣哲

[SR2]No.13 高梨宏幸  No.32 猪股義周 No.422 内海直亮

[MR200]No.37 奥口隆弘

[AR300]No.58 伊藤由明

[AR250]No.321 原田好成

[AR150-1]No.100 前田一郎

[AR150-4]No.607 関山淳

[AR150-6]No.510 後藤芳弘

 

CHALLENGE CUP

RACE  B (ARC CHALLENGE CUP)

[MR300]No.3 木村隆哉 No.56 高田康史

[AR150-1]No.31 須永裕貴

**********

 

 

【年に一度の晴れ舞台】

週間予報では雪のマークが付き、当日のコンディションが心配されたが、起きてみると富士の頂にいくぶん黒い雲が佇んでいるが、FSW上空は澄んだ青空で降雪の心配は杞憂に終わり安心する。上空を見上げ、エントラントの日頃の行いに感謝する。

 

今年も各クラスで”日本一”の称号を手にする為に、全国から最速の蛇遣い達が、このFSWに集結している。

 

9:25からのドラミにDr.達が消え、ピットには主人(あるじ)を待つマシンたちが静かな闘志を燃やしている。SSTも斎藤を筆頭に、モリリン、じーやま、tutu、あずぱー、飛雄も駆け付けてくれた。

 

年間ランキング上位のみが参戦資格のあるCHAMPION CUPに、STiLENiAからは11名、CHALLENGE CUPに3名がエントリーした。

#3 きむぅーは、直前で不参戦となっている。

 

 

【RACE  C エントラント】

SRクラス

 

#1 アゲマツ(関東1位)

 

#39 ヒデヨシ(関東7位)

 

 

SR2クラス

 

#13 ぴたお(関東3位)

 

#32 “長老”猪股(関東4位)

 

#422 あっず(関東5位)

 

 

MR200クラス

 

#37 ぐっちー(関東3位)

 

 

AR300クラス

 

#58 よしあき(関東1位)

 

 

150-1クラス

 

#100 前田(関西2位)

 

 

以上がレースCとなる。

 

 

【RACE  A エントラント】

 

 

AR250クラス

 

#321 原田(関東5位)

 

 

150-4クラス

 

#607 セキジュン(関東1位)

 

 

150-6クラス

 

#510 ごっちゃん(関東1位)

 

【RACE  B エントラント】

 

MR200クラス

 

#56 もみっぷ(関東10位)

 

 

150-1クラス

 

#31 すなっち(関東10位)

 

 

【順調だったプラクティス】

 

今年の統一戦はレースA・C混走、決勝は5周による2ヒート制と例年と違うタイスケとなっている。総勢50台以上になりコース上はさながらバトルロイヤルの様相を帯びている。

風雲急を告げるかのように、にわかに空模様が怪しくなってくる。

11:30からプラクティス1から、コース上に黒い雲が覆い始める。

 

#11 アゲマツが快心の1’55.170を叩き出してみせる。本人は2週間前の練習走行で55秒2を出し、今日のレースで54秒を出す意気込みで臨んでいたので、続く予選に期待が懸かる。

RACE  A・Cの予選アタックは午後から開始。エントラントもいつもと違うレース形式となるが、各自がその決戦に備える。

 

 

【試練の予選アタック】

13:06。いよいよRACE A・C予選開始。

エントリーは51台。

 

SRクラス #11 アゲマツに悲劇が襲う。2Lapを終え、1’56.267を出し3Lap目のダンロップ。ドライブシャフトが根元から引き千切れ、13コーナー手前のグリーンに停める。

 

コース外に退避しフェンス越しにマシンを見つめる背中には悲壮感が漂っている。少ないチャンスでポールポジションを掴んだが、決勝までマシンを間に合わせられるか?総合1位/クラス1位。

 

#39 ヒデヨシは、プラクティス1では2’05.474と調子が良くないのかと気を揉んだが、予選では1’57.930を出し、総合4位/クラス4位。

 

AR300クラス #58 よしあき、練習走行が功を奏し2’04.113で総合10位/クラス1位。

 

SR2クラス #13 ぴたおが、2Lでは驚異的な2’04.850で総合12位/クラス2位。

 

ライバル#24 大蔵選手にコンマ01秒差と決勝での熱いバトルに期待が懸かる。

 

#422 あっずは、2’08.554で総合23位/クラス5位。

 

#32 “長老”猪股は、2’11.189で総合31位/クラス7位。

 

 MR200クラス #37 ぐっちーが2’08.673で、総合24位/クラス1位とあっずのすぐ後ろに着ける。

 

AR250クラス #321 原田 2’07.779、総合21位/クラス1位。

 

150-1クラス #100 イチロー 2’08.873、総合25位/クラス4位。

 

150-4クラス #607 セキジュン 2’18.096、総合46位/クラス4位。

 

150-6クラス #510 ごっちゃん 2’26.027、総合50位/クラス1位。

 

 

13:42。RACE B CHALLENGE CUP予選開始。

 

MR300クラス #56 もみっぷ 2’07.153、総合13位/クラス1位。

 

150-1クラス #31 すなっち 2’10.838、総合15位/クラス1位。

 

#11 アゲマツ、SST斉藤の156GTAワゴンからドラシャを移植し、何とか決勝グリッドに間に合わせた。

 

 

【生き残りを懸けた第1ヒート】

14:16。レースA・C決勝 第1ヒート。

タイスケから2分遅れでピットロードからペースカーに先導され、全クラスのアルファロメオが続々とコースインしていく。

フォーメーションラップから、ローリングスタート。

 

ん?しかしその先頭にPPの#11 アゲマツがいない。ねじ切れたドラシャの修復に時間が掛かっているのか?そういえば、同じく予選総合4位に着けていた#39 ヒデヨシの姿も見えない。

#11 アゲマツはドラシャ修理が押し整列時間に間に合わず、#39 ヒデヨシもヘルメットとグローブを取りに戻ったため、共に最後列スタートだったようだ。いつもの場所に置かなかった事が後に悲劇を生む。

 

気を揉んでいると、最後尾#510 ごっちゃんの後ろから、#39 ヒデヨシと#11 アゲマツのマシンが1コーナーを旋回していく姿が確認でき、胸を撫でおろす。

エントリー51台中グリッドには49台がコースインし、コーラを周り100Rへ消えていく。

しかしこの後サバイバルレースになるとは、この時、誰も予想出来なかった。

1コーナーからセクター3のヘアピンまでは晴れているのに、300R以降の後半セクターでは大粒の雹が降る荒れた路面コンディションに戸惑う。神様がドライバーに厳しい試練を突き付けるなか、各マシンが懸命のアタックをしている。

最後列からのスタートなったSR2台がヘアピンに差し掛かると、大粒の雹が落ちてくる。

 

前を走るMiToがスピンし、それを避けようとアウトに振ったアゲマツ、スピンしたMiToも更にアウトに膨らむ。もう一つアウトに避けるアゲマツ、アウトにいた#39 ヒデヨシと接触!!!

#11 アゲマツが右リアをヒットし、スピンしながらコース外まで弾かれる。

#39 ヒデヨシは左フロントを大破。

鉄の塊が強い衝撃を受け鈍い音を立て、2台の時計の針が止まる。その後には無情にもボディに打ち付ける降雹の音だけが車内に鳴り響く。

第1ヒートは、荒れたコンディションで軒並みベストの’30sec.落ちとなっており、無傷で生還出来ただけでも奇跡のようなレースとなった。

 

#11 アゲマツ、ピットに戻りマシンを見ると、クラッシュの跡は生々しいぐらいに痛く、足回りを覗くと右のパラレルリンクはへの字に曲げり衝撃の強さを物語る。追い討ちをかけるように、リザルトでローリングスタート時に前車両を追い抜きし、10グリッド降格のペナルティも科され、総合47位/クラス4位。決勝第2ヒートまでにマシンの修復は間に合うのか?更にクラス最下位どころかレース最後尾からのスタートを余儀なくされる。

 

#39 ヒデヨシは、フロントフレームが右に振れてしまい走行不能。決勝 第2ヒートはリタイアとなった。予選では1’57.を出し総合4位につけていただけに本人も不完全燃焼だったに違いない。

 

SR2クラス #13 ぴたおがラリーで培った環境変化の順応力でこのコンディションにもしっかり対応し、2’31.590で総合7位/クラス3位。

 

#422 あっずは、2’34.183で総合12位/クラス4位。

 

#32 “長老”猪股は、2’35.100で総合15位/クラス5位。

#17 おの金選手が総合4位に躍り出て、#24 大蔵選手も総合5位と、SR2クラスの熾烈な優勝争いは第2ヒートも熱戦が期待される。

 

AR250クラス #321 原田 2’35.306、総合13位/クラス1位。

 

 MR200クラス #37 ぐっちーが2’38.420で、総合17位/クラス1位。

 

150-1クラス #100 イチロー 2’41.272、総合23位/クラス4位。

 

AR300クラス #58 よしあき、予選とは打って変わった天候に巻き込まれ下位に沈む。3’07.107で総合30位/クラス2位。第2ヒートに雪辱を誓う。

 

150-4クラス #607 セキジュン 2’29.325、総合37位/クラス4位。

 

150-6クラス #510 ごっちゃん 3’26.068、総合43位/クラス1位。

 

 

#11 アゲマツが懸命にマシンの修復にあたっている。ドラシャに続いてSST斉藤の156GTAワゴンからパラリンも移植している。決勝第2ヒートまで1時間余り。

間に合うのか?

 

コース上はレースが続けられていて、14:53からはRACE B CHALLENGE CUP決勝が始まった。

 

150-1クラス #31 すなっち 2’23.668、総合9位/クラス1位。

MR300クラス #56 もみっぷは、他マシンのトラブルシューティングのため、自分のエントリーよりメカを優先し、決勝は間に合わず未出走となった。

 

【戦場のような第2ヒート】

16:00。レースA・C決勝 第2ヒート。

タイスケでは15:41からだったが、悪天候も重なり15分以上遅れて、グリッドスタートで開始。

第1ヒートに引き続き、第2ヒートも5周の短期決戦。吉と出るか凶と出るか?

午前中の晴れ間は嘘のように上空には黒い雲が覆い被さり、霙(みぞれ)混じりの雪が舞う。

北欧のブルーアワーのような薄暮が降りて、1コーナーに吸い込まれていく各マシンのテールライトの瞬光が光の残像となって軌跡を描く。

 

共にGirasoleのPPの#18 村山選手 156GTAにセカンドローの#22 加藤選手が4Cの軽さを生かし、1コーナーを先に射す。

続いてSR2クラスの#17 おの金選手、#24 大蔵選手、そしてSTILENIAの#13 ぴたおの3台がスリーワイドで1コーナーを抜けていく。更にイン側に147GTAが割って入り、4ワイドで火花散るバトルを展開。

 

#422 あっず、#32 “長老”猪股、#321 原田、アウトから#37 ぐっちーが続く。

 

中団の#100 イチロー、#58 よしあきが1コーナーをインで周る頃には、最後列スタートだった#11 アゲマツが、#607 セキジュンをアウトから躱し、ライトオンで駆け上がる。

#510 ごっちゃんも、#74 159と2ワイドのイン側で食らいつく。

 

2Lapには、Girasoleの2台を抑え#243 PAZZO 伊藤選手がトップを獲る。

 

続くSR2勢は、#17 おの金選手、#24 大蔵選手、#13 ぴたおとなっている。

 

並んでいたSTILENIA3台は、100Rで#422 あっずが先行する147GTAがスピンしたのを減速回避、アウト側左にハンドルを切り、左にいた#32 “長老”猪股もあっずのスペース分アウト側に回避。これによって#422 あっずは少し後退し、#32 “長老”猪股、#321 原田に先行を許すが、誰もクラッシュせず神懸かり的なドライビングテクニックで事無きを得た。

 

3Lapには、5〜7位争いをしているSR2勢の間に、割って入るように#11 アゲマツの怒涛のプッシュ。

接触によりリアボディに留まらず足回りにもダメージを受け、応急措置でだったためアライメントも侭(まま)ならない。

またタイヤ選択も、第2ヒートは更にウェットになると予想しG2Sという極低温域用のタイヤで臨んだが、雪は舞うのに路面はほぼドライ。

マシン、天候と悪条件が重なるなか、何とか格闘し必死の追い上げをみせる#11 アゲマツ。

 

スタートから40台オーバーテイクし、この天候では驚異の2’06.979のレースA・Cファステストラップを刻む怒涛の追い上げをみせ、観る者を沸かせたが5LapではTOP3まで食い込めず、最後は総合4位/クラス3位で終戦となった。

 

終盤、#18 村山選手が巻き返し、日本一の栄冠に輝いた。

 

SR2クラス #13 ぴたお ライバルたちにあと一歩及ばず、2’13.020で総合8位/クラス3位。

 

同じくSR2クラスの#32 “長老”猪股は、2’19.639で総合12位/クラス4位。

 

#422 あっずは、2’20.618で総合16位/クラス5位。

“長老”に軍配が上がる。

 

 MR200クラス #37 ぐっちーが2’20.345で、総合18位/クラス2位。惜しくもクラス優勝を逃す。

最終Lapにも、スリリングな展開が待っていた。

 

100Rで、よしあきが単独スピン!続く#321 原田もそれを避けようとハンドルを少し切るがリアが流れてハーフスピン。コース真ん中、後ろ向きに停まった#321 原田のgtv目がけて、続々と後続マシンがコーラを周って雪崩れ込んでくる。

 

どのマシンも神懸かり的にgtvを何とか避けてパスしていく。#98 穂坂選手も自分のマシンをテールスライドさせながら、間一髪でクラッシュ回避!お互いに命が縮まる思いだったろうが、神業のドライビングテクニックで大惨事になるのを防いでくれた。

 

AR300クラス #58 よしあき 2’13.810で総合26位/クラス2位。

 

AR250クラス #321 原田 2’20.204、総合31位/クラス2位。

 

150-4クラス #607 セキジュン 2’24.138、総合32位/クラス4位。

 

150-1クラス #100 イチロー 2’23.618、総合40位/クラス4位。ドラシャが折れてデフロックの強制片輪駆動になりながらも、何とか完走を果たした。

「途中でリタイアしたかったんだけど、2ヒートで5周だとリザルト成立に何週必要か分からなくて。結果ペースを落として最後まで走ってしまった。」

 

150-6クラス #510 ごっちゃん 2’34.014、総合43位/クラス1位。

 

【ARCA レースresult】

CHALLENGE CUP

レースB予選順位

レースB決勝result

 

CHAMPION CUP

レースA・C予選順位

レースA・C決勝第1ヒートresult

レースA・C決勝第2ヒートresult

 

2018シーズンを締め括る統一戦。

晴れの舞台、万難を排し万全の態勢で誰もが臨んだが、魔物が棲むFSWそして例年何が起きるか分からない統一戦に翻弄された。

マシントラブルや荒れたコンディションからコース上ではスピン続出含め、突然のアクシデントが多く起きた。生きて帰れたのが奇跡のようなbattle royalが繰り広げられ、今年もまた色んなドラマがあった。

2019年も各ドライバーが織りなす眩い光と陰が交錯する熱いドラマに期待したい。

 

関東Rd.1は2月10日(日)筑波にて開幕戦を迎える。

Past Race Reports過去のレースリポート